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ライトノベル・アニメ・フリーADV・フリーRPG等の感想を書いたり、撒き散らしたりする。基本的にネタバレで感想を書くのでご注意を。不定期更新です。
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第五回電撃hp短編小説賞銀賞作品だ。
作家は西村悠だ。本作でデビューしたらしい。
本作は、短編4つ+1つで構成されている。
青年と美少女のカエルが塔の外へ出るために、塔を降りていき、降りた先の階層で、色々なドラマを展開した後、また降りていき、降りた先の階層で色々な…という無限ループになっているらしい。いや、1階に到着した時点で、話は終わりなんだろうけれども。
塔は、階層ごとに、アントロポシュカとかいう神が統治している。アントロポシュカは人間のために統治をするのだけれど、長い年月の中で、どのような統治をもって人間は『幸せ』を得るのかが分からなくなっていき、神は暴走を始める。本当の幸せなんて人間には定義することが出来ない。勿論、それは神にも出来ない。そして、狂った階層世界が生まれ、そこに訪れた青年と、カエルが苦労するわけだ。
階層世界を降りるための条件は、門と鍵であり、門は場所を探さなくてはならない。鍵も探さなくてはならないのだが、なんと、鍵は人であるため、門以上に探すのが大変だ。そして、鍵に出会った青年は、その鍵である人と知り合いになり、鍵の物語に干渉していく。
本作を読んだ時、まず頭に浮かんできたのは、『キノの旅』だ。はっきり言って、読み始めた時は、似ていると思った。青年をキノとすると、カエルがエルメスであって、階層世界が色々な町に思えたからだ。しかし、似ていない部分もある。なぜなら、青年はキノと違い、熱血漢というか、情に厚く、階層世界に干渉し、住民に世話を焼く。キノは、町には干渉しない。カエルは荘厳たる雰囲気をまとっているが、エルメスは道化のようだ。やはり、キャラクターは違った。
だが、階層世界で繰り広げられる、少し悲しくてシュールな物語は、『キノの旅』に似ている。『キノの旅』の方が、最後のオチが暗い気がするが、本作もオチは暗めだった。『キノの旅』の方が、読後に考えさせられることが大きいと思う。
しかし、本作は『キノの旅』よりは、読みやすい。比較的平易な文章が多いからか、会話シーンが多いからか、はたまた、場所移動を大文字で示してあるからかは定かではないが、読みやすいため、物語の中に簡単に浸れることができる。
『キノの旅』に通ずる部分が多いように思えるので、キノが好きな人は、この作品も好きそうだな、と思う。
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wikipediaによると、「電撃文庫史上初、首なしの女性をヒロインにした作品」らしい。史上初も何も、これから永遠に、首なしヒロインが出ることはないような気がするのだが。
著者は、成田良悟で、イラストはヤスダスズヒトだ。この人の作品を読むのは、初めてだった。
感想だけど、あんまり自分に合わなかったな、と思う。
あとがきで初めて、セルティが主人公だと気付いた。それぐらい、主人公が誰なのか分からない。色々な人の観点から、様々な事象についてのエピソードがあって、最後にそれらが終結して、一つの物語となる、なんていう構成なんだけど、これがあんまり好きになれなかった。『ブギーポップは笑わない』が面白くなかった自分としては、この構成は合わないんだと思う。ブギーポップよりは、楽しめたとは思うけれども。
やはり、一人の主人公に、ある程度、重いウエイトを置いて貰わないと、誰に感情移入をして物語を読めばいいのか分からない。心揺さぶられる物語というものは、感情移入をしているからこそ、心揺さぶられる物語なのであって、感情移入が出来ない作品は、教科書等と同じで、タンタンとしか読むことが出来ない。タンタンと読み終わった小説には、読後感も糞も無い。何の感慨もなく、「はい、終了」という気持ちの切り替えが出来てしまうのは、あんまり好みではない。
最初の方は、とことんつまらなかったから、冒頭で読者を物語の世界に引き込む、というのは出来ていないように思えた。中盤辺りから、どんな世界なのか、というものが分かってきたから、読めるようにはなったけれども。最後の方に、ダラーズの創始者は誰なのか、というのがサプライズとしてあったが、「ふーん、そうか」程度にしか思えなかった。この作品が面白いといっている人は、衝撃だったかもしれないが。
とにかく、『ブギーポップは笑わない』を楽しめなかった人は、買うべきではない作品だと思う。
この作品が面白ければ、続けて『バッカーノ』も買って見ようと思っていたが、どうしようか迷ってしまうな。

これだけ、ドキドキさせられる小説は、そうはないだろう。
いま、もっとも旬だと個人的に思ってる作家、支倉凍砂の最新作。
教会都市リュビンハイゲンでの騒動を乗り越え、行商人ロレンスと狼神ホロは、ホロの故郷であるヨイツへの旅を再開した。しかしながら、ヨイツの情報を集めようと立ち寄った町、クメルスンで、またしても、ロレンスとホロはトラブルに巻き込まれてしまう。
なんと、クメルスンに向かう途中の道で知り合った、魚商人アマーティが、ホロに一目惚れしてしまったのだ。普通は、一目惚れをしたとしても、男と旅をしているならば、「可愛いな、羨ましいな」というように考えるだけで、諦めるはずだ。しかし、アマーティは若かった。若い衝動というのは、時に抑えられなくなる。ホロがロレンスに借金していることを知ったアマーティは、その借金が形だけのものだとは思わず、借金があるせいで、ホロはロレンスの旅に、無理やりつき合わされていると、曲解したのだ。そんなはずがない、と読者はロレンスに同情せざるを得ない。むしろ、反対じゃないかと、アマーティに教えたくなってくる。
勘違いをしているアマーティは、ホロを助けるため、ロレンスに決闘を申し込んだ。決闘とは、殺し合いではなく、契約の履行を巡る戦いだ。アマーティは、ホロの借金であるトレニー銀貨千枚分を、ロレンスに支払うことによって、ホロにかかる鎖を断ち切ろうとしたわけだ。あったのは、鎖ではなく、絆の間違いだったが。周囲の目を気にしたロレンスは、その決闘を受けざるを得ない状態になった。
アマーティは、どこぞの国の三男坊らしく、気品に溢れた格好の良い若者であったが、ロレンスは、ホロを信じていたため、決闘に負けたとしても、ホロがアマーティになびくことはないだろうと考えた。それは、当然の考えだ。1巻、2巻と、ますます互いを必要としてきている二人、ホロの言葉を使うと「浅からぬ縁がある」二人の旅が、そう簡単に終わるわけがない。そう信じることができるロレンスは大人だな、と、この時はまだ余裕を持って読んでいた。
しかし、ホロがヨイツが滅びたかもしれないということを知ったことにより、状況は一変する。ロレンスは、ヨイツのことを、告げるべき時に告げようと思っていたが、ホロは、それを「騙された」と曲解して、取り乱してしまったのだ。冷静になったホロは「すまぬ」と言ったが、それを拒絶だと受け取ったロレンスにより、本巻の騒動が激しくなっていく。まさに、この光景は、2巻のデジャブだと思った。2巻では、ロレンスが、金を借りれなかったのを、姿を見せていたホロのせいにして、すぐに謝った。今回は、ホロが取り乱してしまった。だが、2巻と違い、今回の話は、ロレンスは悪くない。欲を出して、信用買いに失敗したのが原因の2巻とは違い、今回は、ホロの心情を考えたせいで、起こったことだったからだ。だから、今回のロレンスは、なんとも可哀想であった。だがやはり、謝るのは、男の仕事らしい。
ホロとすれ違ってしまったロレンスは、絶望した。決闘に負けると、ホロは自由の身だ。ホロが自分と一緒にいる理由はあるのか、自分よりアマーティの方が良いのではないか。そう思ったロレンスは、何としてでも、決闘に勝たなくてはならなくなった。借金という鎖があれば仲直りはいつでもできるが、アマーティと駆け落ちされるとおしまいだと考えたのだ。ホロが、涙ぐましい、仲直り大作戦を決行していたのに気づかないまま、ロレンスの焦燥感は、ますます激しくなっていく。俺も、ホロの裏工作なんて知るよしもないから、ロレンスと同様に、「ホロ行かないでくれ!」と祈りながら、頁を読み進めた。狼と香辛料が離れるはずがないにも関わらず、どうなるんだろう、とドキドキさせられるのが、本当に凄いと思う。
ロレンスは、商人の知恵をフル活用し、アマーティに、黄鉄鉱の信用売りをすることを思いつく。これは、俺も考えたけど、それが受け入れられるはずはないと思っていた。まさか、「3度、泣いた」発言で、アマーティを激昂させ、契約に合意させるとは思わなかった。沸騰しそうな感情を抑えることができるロレンスは、格好良いと思う。やっぱり、我慢が大事だよな。
黄鉄鉱の価格を大暴落させることにより、アマーティを出し抜こうとするロレンスだが、そのためには、大量の黄鉄鉱が必要であった。しかし、ありえないほどの価格上昇を続ける黄鉄鉱を、大量に入手することは困難だ。だから、ロレンスは、旧来の知人である麦商人マルクに、黄鉄鉱の買い付けを頼んだ。がしかし、それは不可能であった。行商人と町商人は、立場が違うのだ。俺も、ロレンスと一緒に絶望した。
次に、ロレンスは町で知り合ったバトス氏に、姉さんとの黄鉄鉱取引の仲介を頼んだ。このシーンの、バトス氏の沈黙のせいで、手に凄く汗をかいてしまった。断られると、ロレンスとしてはおしまいなのだから。
姉さんは、ロレンスの抽象的な例えだけで売買に合意したのだけど、そんな抽象的なのでよく了承したな、と思っていた。が、その場にホロもいたらしい。なんかありそうだなと思ってたけど、まさかホロがいたとは。「神と人間で子作りOK?」というロレンスの発言を、ホロがどのように解釈したかは定かではない。ホロが寂しくないように、子供を作れるという事実だけ教えようとしていたロレンスは、やっぱり、優しい男だ。それに反してホロは、「優しくしてくりゃれ?」とか言って、からかってるし。こういった二人のやりとりが、この作品の一番面白いところだな。
大量に黄鉄鉱を入手するつもりだったが、ひたすら手に入らないロレンスと、ひたすら価格上昇を続ける黄鉄鉱により、俺の動揺も最高潮。もう、諦めるしかないんじゃないか。ホロは、アマーティに協力しているのかもしれない。一人の自分に出来ることはもうない。諦めようと、ロレンスが決意した時に、マルクの弟子ラントが、「諦めちゃ、そこで終了っすよ」なんて格好良いこというもんだから、なぜか涙腺が緩んでしまった。そうだ、ホロとの旅は万金に値するのだ。諦められるわけがない。
損得だけで動く商人にあるまじき希望的観測をもってして、ロレンスは、ぼろぼろの切り札を切った。ロレンスは、ホロのことを、最後は、信じることができたのだ。
結局、アマーティなんかより、ロレンスが好きでありんす的な流れで、ホロがロレンスを助けて、決闘は終わった。少しは、アマーティに流れていそうだと思っていたのに、そんなことはなかった。むしろ、アマーティが、我慢ならないことを、ホロに対していったらしく、ホロはたいそう腹を立てていたようだ。多分だけど、アマーティは、ロレンスの悪口を延々と言って、ホロを口説いていたのだろう。そりゃあ、腹も立つし、尻尾も震える。
ロレンスにとって、ホロは何なのか。それを曖昧にしたまま、これまで旅をしてきたから、今回のような誤解が生じてしまったのだろう。「言葉ではとても表せない」というのが、ロレンスの回答だ。恋とか友情だとか、そんな風なもんじゃなく、ただ一緒にいたいというか、お互いを必要とし合っているというか、そんな関係がとても美しく感じられる。わき道にそれるが、灼眼のシャナで、祐二とシャナが街を出たとしても、ここまで素晴らしい関係になるとは考えられない。
ホロとの旅は万金に値する、というフレーズが、本作で一番、心に残った。頭のてっぺんから、足の先まで商人で出来ていたロレンスも、ホロとの出会いを通して、少しづつ、暖かな心を取り戻しているような気がする。マルクを友人と思うようになったことが、良いな、と思った。
ヨイツが滅びていても、ヨイツに行きたいとホロはいう。それに付き合うとロレンスはいう。かくして、狼と香辛料の旅は、続いていくようだ。

苦しまなかったはずである。
まさか、楽が死んでしまうとは思わなかった。このショックを和らげるためか、幽とシャボン玉遊びをしているところに、「ロードランナーに殺された」とか書いてあったけれども、これは読者を騙す為の叙述テクニックで、後になると助かるなんていうオチだと思っていたのに。だから、震電が、楽のことを探しにいったシーンと、幽と焔が戦闘しているシーンが交互に書かれていたところとかは、「大丈夫、多分、助かるはず」という、淡い期待を持ちながら読んでいた。
焔が一番戦いたかったのは、焔のことなんて気にもせず、地球儀を目指していた幽だった。が、実際の幽は、焔と戦った。その幽は、焔が戦いたかった幽ではなかった。二度目は本当の勝負じゃない。一度目だから、相手のことを思いやらずに、戦える。最初の一度目だけに、意味がある。最初の邂逅の時が、焔の夢であり、これからはもう訪れることのない夢であったのだ。焔と戦う幽は、焔にとっては戦いたい相手ではないし、焔と戦わない幽は、焔が戦うことが出来ないという、矛盾が生じてしまう。焔の夢は叶わない。
楽は、強くて格好良い焔が好きだった。楽になんて、一切構うことはなく、自分の戦いに全てをかける焔のことが好きだった。それは、諦めか?といった、おじいの問いも一蹴した。戦わない焔は、焔ではないし、だからこそ、自分は焔が好きなのだと。だが、実際の焔は、勝負の決着がつく前に、楽を助けるため、駆けつけてきた。それによって、結果的には楽は死んでしまうのだけども。
幽は、最後、無事に地球儀に降り立つことが出来たのだろうか。海が、というフレーズを最後に、その顛末は明らかになることは無かった。が、幽にとって、無事に降り立つことなんて、どうでもよくて、ただ地球儀を目指すということに、意味があったのかもしれない。だからこそ、トルクから出発した後の、軌道修正とかが、自分がその場にいるような錯覚を起こさせるほどの文で、書かれていた。クリスマスとの別れにより、孤独になってしまっても、幽は、地球儀を諦めきれない。クリスマスも、幽のことは、もう覚えてはいない。寂しいが寂しくは無い。次の、スカイウォーカーが、また必ず、現れるはずだから。
今は、大集会の考えで、どうにかなっているかもしれないけれども、いずれ、トルクに惑星が接近したりして、危機に陥るかもしれない。そのような場面になって、初めて、スカイウォーカーのような存在が必要とされるのかもしれない。
適当に、印象的なキャラについて、考えを巡らせてみた。
物語全体として、見た場合、1巻の時は、何か和やかな雰囲気があったように思えたのだけれど、2巻の読後は、ひたすら悲しい物語だったのだなと思った。楽が死んだことは勿論、悲しいが、それだけではない。楽と幽を失った焔の今後のことや、大集会の仕組みや、新たに現れるであろうスカイウォーカーによって繰り返される歴史など、これからも悲しいことが続いていく。この話だけでなく、これまで、このようなことが、スカイウォーカーの数だけ繰り返されてきたということを思うと、悲しすぎる。
とにかく、読後感としては、イリヤの時と同じような喪失感が、ずっとくすぶっていた。秋山の他の本も、こんな気分になるんだろうか。

本作は、『イリヤの空、UFOの夏』で有名な、秋山 瑞人が書いたライトノベルだ。
『ミナミノミナミ』の次巻がなかなか出ないので、辛抱たまらなくなって、過去の作品に手を出してしまった。
この作品は、一巻である「焔の章」と、二巻の「幽の章」で完結している。
まだ、焔の章しか読んでいないが、とりあえず、感想を書いてみる。
思わず、先へ先へと読んでしまうような本だった。とにかく、読み始めると、作品の雰囲気に呑まれてしまい、妄想の世界へ直行できるような感じ。想像力を働かすのが、楽しくて仕方がない。頭の中で映像化して楽しめた。
強くて格好いいけれど怒りっぽい焔、そんな焔に惚れてる楽、頭が固くない爺さんに、孤独な天才である幽。魅力的なキャラクターが一杯いる。
特に、俺が気に入ったのは、この爺さん。大集会のトップのくせに、宗教の信義を真では無いと言う。しかし、信義を真にすることによって、他の猫が妙な不安を抱かないようにしている。自分のしていることが、科学的には正しくないと分かっていながらも、社会的な現状に即した行動を取るって、爺さんカッコいいなぁ。って、これ、爺さんだけじゃなく、大集会の総意なのか。
焔も良いキャラしてる。途中とか、焔がべジータにしか思えなくなって、笑ってしまった。特に、楽に養って貰っているような描写が一番、笑った。戦いたいのに、戦ってもらえないところとか、「おいカカロット!俺と戦えっ!」って感じだよな。まあ、焔と違って、べジータの場合は、強さを見せ付けまくった後、負けるっていう、噛ませ犬的キャラなんだけども…。
楽は子供猫のくせに、やけにませてるし、と思えば無邪気なところもあって、思わずニヤケテしまう。憧れている相手のために、子供ながらに尽くす、というのが、俺の心を和やかにさせてくれた。
幽は、最初、なんて残酷な奴だろうと思っていたんだけど、それは、楽の夢の内容だった…。本当の幽は、天才で、自分の好奇心のために突き進んでいける奴なんだけど、それでも、孤独な猫に見えた。焔の寝床を、自分の隠れ家の近くにして、大集会を寄せ付けないようにするっていう、計算高いところとかは、嫌な奴に見えるけれど、寂しいから友達が欲しいという側面もあったのだろう。ああ、幽萌え。
あとがきにある内容が、多分、発想の元になったのかな。こういった、思想的なものは、色々と考えさせられるから、大好きだ。アレコレと考えられるというのは、それだけ余裕のあること、とか。俺も、ブログ更新したり、色々と悩んだりしてるけれど、これも、余裕があるってことで、余裕が無い人がいることで、こういった俺の生活が成り立っているんだな、と納得してしまった。ガリレオとイエズス会との、構図とかも、詳しくは知らなかったから、ガリレオが、早く生まれすぎた可哀想な天才だと考えるのは、正しくない、とかいった考えが知れて良かったと思う。
次巻は、ついに、激動のクライマックスなのかな?焔と幽が決着をつけたり、幽の計画が実行されたり、大集会が動き出したり、楽の恋の成就が…、色々と、期待が膨らむ。
早く、次巻を買いにいかねば。

数年前の話だった。ラキアに話し相手がいた頃の話。
やっぱり、今回もボーイミーツガールをしていた。
主人公は、学級委員長で、クラスの奴らともうまくいっていた(一部を除いて)。が、しかし、主人公は、計算されつくした、エロ本購買作戦(夜の寂れたコンビニへgo)の時に、運悪くクラスメイトの女の子に見つかってしまう。なんと、女の子は、コンビニでバイトをしていたのだ。しかも、その女の子は、うまくいってなかったクラスメイトだった…。
SF的展開にならずとも、十分に楽しめる内容だったのだが、半分読んだ辺りから、SF的展開へ突入した。というか、この作品って、別にタイムスリップの原因とかそういうのを深く考えなくても、十分に面白いんだよな。だから、タイムスリップ云々よりも、二人の関係に重きを置いて読んでいた。
自分の気持ちに素直になるためには、周りの目を気にしてはいけない。そういったことを、すぐに実践してくれる主人公が格好よかった。世界を敵に回してでも、君を守る、的な感じだよね。この表現は大げさだけど。
ラキアはあんまり登場してなかったけれど、今後は活躍するのかな?
次巻の展開に期待。もう一通りのボーイミーツガールをやりつくした感があるのだけど、これからはどんな風な話になっていくのだろうか。

アニメ放送も終了して、そろそろ、ブームも去るかと思ったら、映画化されることが決定して、再び盛り上がってきた灼眼シャナの、原作13巻だ。
話の内容としては、千草がおめでたで、佐藤が努力して、田中が悩んで、緒方が田中を支えて、池が成長した自分に気づいて、吉田さんが悩んで、勇二が悩んで、…、エピローグにサブラクがちょっとだけ出てきました、という感じ。赤ちゃんが生まれてくるということは、自分がいなくても大丈夫なのだということ。その、寂しさと嬉しさが入り混じったのを、勇二は感じつつ、これからのことを考えるわけだ。
感想としては、今回も、それほど面白く感じなかった。
なぜなら、本当にどうでも良いことを、長々と書いているからだ。池なんて、どうでもいい。吉田さんなんてどうでもいい。佐藤なんて…、田中なんて…。どうでもいいのだ。彼らの成長なんて、本当にどうでもいい。
こんなことを書くと、「皆が、成長していて、良い話じゃないか」とか「脇役が活躍できる作品なんて凄い」とか「池君かっこいー、はあと」なんていう反論が出てくるかもしれない。だけど、俺は、脇役よりも、シャナの心の葛藤が、シャナの初恋が、シャナの恥じらいが、読みたいからこそ、この作品を買っているのだ。別に、田中や佐藤の努力を読みたいわけじゃない。吉田さんの、心の葛藤を読みたいわけじゃない。ましてや、存在すら忘れていた池の、成長なんて、読みたいわけじゃないのだ。だから、俺としては、面白くなかった。脇役キャラのファンの人は、面白いのかもしれないけれど。
今回は、勇二とシャナが二人っきりで話をする描写が無かったように思う。俺は、それが、目当てで買っているのに!ただ、使命と恋心に揺れる、シャナが見たいだけなのに。
これからの展開はどうなるのだろうか。サブラクが1巻だけ暴れて倒される話なのだろうか。それとも、サブラクが動き出したことで、最後まで一気に駆け抜けて完結してしまうのだろうか。もしかして、サブラクを倒した後、旅に出るのだろうか。…とか、予想してしまう。が、多分、御崎市で最終話を迎えて、その後、「彼らは、これからも旅を続ける」エンドである可能性が濃厚かも。
だが、しかし、これからの展開より、気になるのは、何度も書くが、シャナと勇二の恋の行方だ。戦いよりもそちらに重きを置いている俺は、戦いよりそちらが楽しみだ。
ゼロの使い魔も、戦争よりは恋愛を読みたいにも関わらず、戦争編に入ったことで、色々と反発があったらしい。それは、灼眼のシャナにも、言えることではないか、と思う。
次巻が発売されるまで、結構かかるということが書いてあったので、次に読めるのは、まだまだ先のことになりそうだ。

いまや、たらこスパの代名詞ともいえる、竹宮ゆゆこが書いたラブコメだ。俺が最近、たらこスパを食べなくなった理由は、必ず竹宮ゆゆこにある…はずだ。
本作は、竜司と大河の片思い相手が違うという、面白い設定なのが特徴だと思う。
これまでの巻では、お互いに協力して、恋の成就を目指すという関係を築いていたはずの二人の関係が少しづつ変わりそうで、変わらなそうで…という面白さがあった。そして、本巻でも、これまでと同様に、二人の関係に少しづつだが変化が見られるような、見られないような、面白さがある。そして、変わりそうな関係について、本人たちも意識し始めてきているので、色々とトラブルが発生してしまい、…面白くてたまらない!
とりあえず、大河最高。こんな、いじらしくて可愛らしいヒロインは、そうはいないだろう。「竜司は私のだぁ」とか、もろツボに入ってしまったよ。萌え死ねる。
しかし、大河は竜司のことが好きなんだろうか。やっぱり、まだ北村に片思い中なんだろうけど…。でも、大河の片思いってのは、結局のところ自分だけの妄想恋愛なのであって、本当に好きになる相手っていうのは、実際に交流を持ってみないと分からないとか解釈して、竜司を応援したい。
竜司の方は、みのりんのことを、あんまり意識しなくなったみたいだなー。曖昧な書き方がしてあったけど、あれって、「大河のことが好きになったから、みのりんのことを意識しなくなった」みたいな感じだし。まあ、俺の勝手な解釈だけど。
竜司も大河もお互いに、「私の犬だから、私の所有物だから、手を出されるとむかつくの。決してやきもちじゃない!」とか、「亜美と自分が抱き合っているように見えてしまったことに、大河はやきもちを妬いてるんじゃない。嫌いな奴に、自分の所有物を触られたことに怒っているんだ。亜美がみのりんに同じ事をしても大河は怒るだろう。だから、大河の怒りは、やきもちじゃない」みたいな考えとか…、お前らもっと素直になれよ!と言いたいね。でも、素直にならない、素直になれない、自分の本当の気持ちに気付かない、ってところがこの作品の最高に面白いところだけど。
ああ、なんか、亜美のキャラもいいよな。前までは腹黒美少女キャラってだけだったのに、今では、竜司争奪戦に名乗りを上げそうだし。ヒロインに踊りだしたこと以外にも、大河の気持ちを揺さぶるという点に関していえば、これ以上のキャラはないと思う。今回の大河の動揺とかは、亜美が仕掛けたことがきっかけだったし。いや、本当に良いキャラしてる。スタイルもいいし。…、でも自分は大河の水着の方が萌えた。幼女趣味ってわけじゃないんだよ。きっと…。
それにしても、みのりんのネタキャラぶりには、ツッコミをいれるべきなのか…。最初は、正統派ヒロインっぽい感じだったのにな。
次巻が激しく楽しみだ。出るとしたら冬だろうけど。内容は、別荘でバカンスだから、季節にズレはありそうだけど。

この小説は、竹宮ゆゆこが書いたラブコメだ。
主人公は、田村雪貞。元昆虫博士であり、現在は鎌倉時代マニア。
ヒロインは、相馬と松澤の二人だ。タイプは全然違うが二人とも、可愛い。
一巻で、「これって二股っていうんじゃなかろうか…。もめそうだな~」なんて思っていたのが、二巻で、現実となり、悲劇というか喜劇というか…。とにかく、田村くんが恋愛で悩んで寝込んで、暴走しちゃう話である。
俺がどっちのヒロインを応援したいかといえば、勿論、相馬だ。だって、ツンドラ。気が強そうに見えて、内面はとても弱いような女の子なんて、守りたくてしょうがない。でも、松澤も魅力的で…、と思わせてしまうところが、この小説の凄いところだと思う。相馬を惹かれて、松澤に惹かれて、でもやっぱり、相馬、松澤相馬松澤…、ループしてしまう。
田村くんは最終的に、どっちかを選ばなくてはならないだろうけど、その結末までは明らかになっていない。ただ、最後は、簡単に言えば、綺麗に終わっている。続巻は出ないかもしれない…。
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