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ライトノベル・アニメ・フリーADV・フリーRPG等の感想を書いたり、撒き散らしたりする。基本的にネタバレで感想を書くのでご注意を。不定期更新です。
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とても、悲しい物語だった。
子供を殺してしまう親。
そんな親の元に生まれてくる子供は、その親の元に生まれたかったわけじゃない。
子供には、どうすることも出来ない。
何も出来ない、何も動かせない。
ただ、大人に流されて、自分の境遇を嘆くことしか出来ない。
それで、生き残れた子供は大人になるし、無理だったものはそれまでだ。
しかし、それでも、彼女らは必死に足掻いた。
逃げようと、生き残ろうとした。
だけど、それが叶うことはなかった。

本作は、GOSICKで有名な、桜庭一樹が書いた小説だ。
ライトノベルの中でも、少し異色の作品だと思う。
なぜなら、13歳の少女が、バラバラに殺されて、その犯人が親だったなんていう、最低な話だからだ。
何か、書こうと思っても、すらすらと書けない。書きたいとことが思い浮かばない。
ただ、子供たちにはどうすることも出来なかったという、無気力感だけが、読後に残った。
なぎさは、実弾で生きるために頑張っているし、藻屑も、現実に押しつぶされないように、人魚になってつじつまを合わせようとする。非常に、痛々しいし、悲痛な雰囲気に満ちている。この作品には、実弾に対するなぎさの思いとか、父に対する藻屑の思いとか、どうしようもないものがたくさん、たゆたっている。
赤ちゃんの時に暴力をふるい、まともに歩けなくしてしまう親。無力な子供を痣がつくまで殴り続ける親。犬を殺して、「さよなら ポチ」と泣く親。子供を殺して、「さよなら 藻屑」と泣く親。狂ってる。本当に、どうしようもない。元から、こんなどうしようも無い奴が、まともに子供を育てることなんて不可能だったのだ。しかし、不可能だからといって、国が何の証拠もなく子供を取り上げるのは無理みたいだ。
藻屑はストックホルム症候群により、反抗どころか、普通以上に親を愛してしまうし、慕ってしまう。だから、親からの暴力を、人魚は肌が弱いから「汚染」されたなんていう言葉で、ごまかしてしまい、証拠が出ないのだろう。
先生の「ひきこもり」に対する考えとか、実弾主義の考え方とか、親を選べない子供の悲しさとか、兄が貴族になった理由とか、色々と考えたいことはあるのだけれど、無気力感が体全体を覆ってしまい、それが出来ない…。読んだら、そんな気分になる話だった。
死んでなかったら大人になれたのに…、と嘆く先生。「ヒーローは危機に間に合う」という台詞が、忘れられない。先生は大人だ。大人でさえも、危機に間に合わなかったのだ。だから、なぎさには、何も出来なくて当然だったのだ。先生の「お前には生き抜く気、あったのか…」という言葉には、色々な意味がこめられているように思う。親を慕っているのに、虐待される藻屑に、果たして生き抜く気があったのだろうか。
俺は生き抜く気があったと信じたい。なぜなら、友達である、なぎさがいるからだ。だからこそ、生き抜けなかった藻屑のことを思うと、胸が苦しくなるのだと思う。

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