コンテストパーク第三弾銀賞受賞作品。
総プレイ時間は2時間半ほど。
森に住んでいたオバケのトッカロピが町に下りて、シャッタラーになり、写真を撮りまくる話だ。シャッタラーとは、カメラマンのこと。
この作品は、RPGツクールで作られているにもかかわらず、戦闘シーンがない。あるのは、撮影行為のみ。花や動物、依頼の何かを写すために、頑張り続ける。頭を使わなければ撮れない対象もいて、どうやれば撮れるのか悩まされるが、それが撮れた時は、非常に嬉しい。難易度も、難しすぎず、簡単すぎず、ちょうど良い感じだ。
ただ、撮影するだけではなく、色々な角度から撮影することができるのが、この作品の凄いところだと思う。操作性も抜群だから、ストレスを感じることもない。それと、オバケ姿から人間に変身して、人と話し、人間姿からオバケ姿になり写真を撮るという設定も、凄いと思った。
撮った対象は、アルバムに保存される。全種類を撮影することを目標にすると面白い。コレクター気質の人には、お勧めだと思う。
依頼制度は斬新だと思ったのだが、それ以上に目を惹いたのは、依頼内容だ。禁忌ともいえる依頼内容に、プレイヤーの心は震えるはず。例えば、密会写真の撮影とか、女の子の寝室とか…、ストーカー撮影とか。こんなイベントがたくさんあるのだから、飽きるはずがない。気がついたらクリアしていた感じだ。
主人公の、写真屋としての知名度が上がってくると、色々と危ない依頼が飛び込んでくるようになる。そして、最後の方は、自分の森が…、色々と大変になってくる。それらを、解決して、このゲームは終わりを迎える。俺はGoodEndだったから、良い感じの終わり方だった。
途中、涙腺を刺激されるシーンがあった。亡くした息子と会う親…、泣ける。
最後の、余韻も良かった。最後に撮った一枚が、清々しい気持ちにさせてくれた。名残惜しいのは、仕方ないけれど、それでも、トッカロピは、束の間の夢に浸ることが出来たのではないかと思う。
普通のRPGとかに、飽きてしまった人は、このゲームをするべきだ。
作者HP:【いぬじゃらし】http://heretic-rag.hp.infoseek.co.jp/hiroki/